昨今、経費削減や環境への配慮の観点から、「ペーパーレス化」が急務となっています。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるテレワークの実施で、さらにペーパーレス化が推進されています。
本記事では、ペーパーレス化が進んでいる理由やその効果、メリット、デメリットなどをご説明します。また、ペーパーレス化に向けた取り組みもご紹介します。ぜひ参考にしてください。
「ペーパーレス」とは?
ペーパーレスとは、企業内にあるさまざまな書類の電子化を進めることです。電子化した書類はパソコンやスマートフォン、タブレット端末などで閲覧、管理、編集ができるようになります。
ペーパーレスと聞くと、もともとあった書類をPDFにして保存するというイメージを持つ方もいるでしょう。しかし、書類作成や押印など、全工程をオンラインで完結させることが本当のペーパーレスといえます。
経費削減、環境問題…ペーパーレス化が進む理由
冒頭でも触れた通り、経費削減や環境への配慮といった点から、ペーパーレス化が推奨されています。
政府も、e-文書法を策定するなど、ペーパーレス化に取り組んでいます。e-文書法は、保管が義務付けられている文書や帳簿、請求書などを、電子化した形で保管することを認めるといった法律です。
ペーパーレス化によって紙の使用量を減らすと、森林保護につながります。世界を見渡すと森林破壊が問題となっており、ペーパーレスへの取り組みは世界的にも重要です。
また、環境への配慮だけでなく、コピー紙やトナー代を削減できるため、企業にとってコスト面での利点は大きいでしょう。
ペーパーレス化を推進するメリット・デメリットは、次章でご説明します。
ペーパーレスを実施した際のメリット・デメリット
ペーパーレスを実施すると、以下のメリット、デメリットがあります。
メリット
・業務効率化
・コスト削減
・書類の保管スペースの確保が不要
・セキュリティ強化
・企業価値の向上
業務効率化やコスト削減は、ペーパーレスを実施したときの大きなメリットでしょう。また、紙の書類はファイリングして保管することが多く、ペーパーレスにすればそのスペースも不要となります。
セキュリティに関しても、書類を書庫などに保管するよりも厳重にすることが可能です。さらに、ペーパーレス化を積極的に進めることで、環境保護に取り組んでいる企業として価値が向上します。
デメリット
・導入コストがかかる
・システム障害などが発生することがある
・資料の全体像がわかりにくい
ペーパーレスを実施するには、PCやタブレット端末などの機器が必要です。すでに揃えている機器で対応することも可能ですが、全社員分の機器がない場合は必要数の導入は必要になります。
さらに、各機器のセキュリティ対策やソフトウェアの導入など、初期費用が発生します。ペーパーレスの導入後にシステム障害などのトラブルも考えられるため、対策も大切です。
それから、特にモバイル端末で資料を閲覧するときは、全体像がわかりにくくなります。資料が何枚にもなると、全体の流れがわからない可能性も考えられます。
ペーパーレス化へ向けた取り組み
日本国内においてペーパーレス化に向けた取り組みに成功している事例があります。
・長岡市役所(新潟県)
株式会社AI insideが手がける「DX Suite」を導入してAIが認識するサービスにより、日々のルーティン業務の効率化を成功させました。年間でおよそ2,000時間の業務時間を短縮しています。
・アサヒグループホールディングス株式会社
毎週開催される役員会議において「ペーパーレス会議システム」を導入して、コスト削減や情報漏洩の低減に成功しました。年間でおよそ40,000枚の用紙を削減、参加者の移動費用削減などの効果を得ています。
・株式会社技研製作所
弁護士ドットコム株式会社が開発した「クラウドサイン」を活用して、書類郵送の手間を省きました。部門をまたいだ契約の確認もできるようになっています。
1日の印刷枚数に応じてコピー機(複合機)をサブスクで
ペーパーレス化に取り組んだ場合であっても、紙媒体の印刷をゼロにすることは難しいです。その場合は、1日のコピー枚数に応じたコピー機をサブスク利用してみてはどうでしょうか。
PODWORKは、毎月の必要枚数に応じて1日100円から利用できるコピー機のサブスクサービスです。ペーパーレス化への第一歩としてPODWORKの導入を検討してみてください。